山崎豊子おすすめ小説ランキング9選【読書好き73人の声を集めました】

山崎豊子は、広大なスケールの人間ドラマを描く社会派小説で有名な作家です。長年読み継がれている作品を描いています。

たとえば、大ベストセラー作品の「白い巨塔」。1960年代にサンデー毎日に連載された作品で、その後に単行本として刊行されました。何十年も読み継がれているともに、何度も映像化されている作品です。

今回は、読書好き73人におすすめ小説を1冊選んでもらい、その感想をまとめました。結果をランキング形式で紹介します。

1位「白い巨塔」39票

国立大学の医学部第一外科助教授・財前五郎。食道噴門癌の手術を得意とし、マスコミでも脚光を浴びている彼は、当然、次期教授に納まるものと自他ともに認めていた。

しかし、現教授の東は、財前の傲慢な性格を嫌い、他大学からの移入を画策。産婦人科医院を営み医師会の役員でもある岳父の財力とOB会の後押しを受けた財前は、あらゆる術策をもって熾烈な教授選に勝ち抜こうとする。

「BOOK」データベース

読者の声

主人公に肩入れしてしまうほど魅力的なキャラクターで、ストーリーも爽快感がありながら最後は切なく終わるので何度も読み返したくなります。(40歳 女性 会社員)

何度もドラマ化されていますが、前半の教授選、後半の医療裁判とも、時代を感じさせない内容です。(46歳 男性 主婦・主夫)

ドラマや映画で有名な作品ですが、原作には映像では表現できない部分が記されておりさらに深く理解することが出来ます。(49歳 男性 自営業)

唐沢さん主演のドラマを見終わった後で読みました。ドラマと比べながら読めるのも面白かったですが、ストーリーがわかっていても引き込まれる小説の力に圧倒されました。(55歳 女性 パート・アルバイト)

派閥など一見分かりにくい内部の問題に対してメスを入れ、ドロドロの人間関係を描いている。(35歳 男性 無職)

医療系でも人間関係、裏切り夫婦関係など色んな面があり復習もあり、面白い。(26歳 女性 パート・アルバイト)

山崎豊子の代表作の一つで何度かドラマ化されている作品です。知られていなかった医学界・病院の一側面を鋭くえぐった作品が秀逸で好きです。(71歳 男性 無職)

何度もドラマ化されている大ベストセラー作品です。がん治療に対して各医師の葛藤する場面が見どころです。(50歳 男性 自営業)

2回に渡りドラマになるなど、今読んでもハラハラするところと、病内での実情を知れて面白い。(34歳 女性 主婦・主夫)

昔から映画、ドラマなどを見ていて面白いと思っていた。大阪出身の私にとっては大阪が舞台であることに特に親しみを感じます。(55歳 男性 自営業)

医者の世界のヒエラルキーと人間の欲望が生々しく描かれており、面白かった。(48歳 男性 会社員)

大学病院の教授の椅子を巡ったドロドロ劇や、医療の法廷闘争など見所満載です。(49歳 女性 会社員)

医者という未知の世界をなまなましく描いているところに大変興味深く感じる。(43歳 男性 会社員)

山崎豊子氏の作品は、つねに骨太で、素晴らしい。そしてドラマ性のあるがゆえに、これだけの永い時代を生き抜いて……令和になった現代においても、一般の視聴者を魅了しつづけるというのは、実にスゴイことです。(31歳 男性 パート・アルバイト)

医者としての姿勢も考え方も違う財前を、最後まで見放さず気に掛ける里見。大学病院内の権力闘争劇であるが、人間の強さや弱さもじっくり描いている。(44歳 女性 無職)

大学病院の闇、医療関係者の苦しみ、医療過誤について非常に眠実に忠実に描かれている。(47歳 男性 会社員)

病院内のドロドロした私利私欲に塗れた情景が読み出すと止まらなくなる面白さがある。(31歳 女性 会社員)

医療の根本を考えさせられる 作品。本来患者のためにある医者が我欲に支配されるスリリングが読みごたえある。(54歳 女性 会社員)

病院内の制度や派閥、上下関係など病院の悪しき習慣に熱く切り込んでいくところです。(31歳 女性 自営業)

何回もテレビ、映画化されていますが、医療現場の裏側を見事に描かれているためです。(49歳 女性 主婦・主夫)

大学病院内部の人間ドラマを通じて、医療の進歩と生命倫理について深く考えさせられる名作です。(44歳 女性 会社員)

大学病院内のドロドロとした人間関係の描写に愕然とした。文章が綺麗だしストーリーが楽しかった。(39歳 男性 パート・アルバイト)

何度も読みました、医学部教授の椅子を狙っての駆け引きが見事に描かれていると思いました。医者も人間、野心家としての駆け引きがヒリヒリと伝わって来ました。(73歳 男性 無職)

作品が書かれた時代の医療制度や、医師が医師になるまでの過程についての緻密な取材と表現力には、目を見張るものがあります。(33歳 男性 自営業)

医学を知りながら、同時に楽しめるスリリングなストーリーなのが良い。(42歳 女性 無職)

組織の中での人間模様であり、その中での裏切りや、それぞれが自分の保身のために、有利になる人へ着くというような、人間の嫌らしさがポイントである。(58歳 男性 会社員)

優秀な腕を持つ医師が大学病院という巨大組織に入り派閥抗争すると、なりふり構わず弱く醜い面を出してしまう哀れを感じます。(57歳 男性 自営業)

大学病院の内幕を描いたとても面白い作品です。描写の迫力に圧倒されます。(47歳 男性 自営業)

病院内の出世欲にかられた副教授が、自らを滅ぼすまでを描いた作品です。TVドラマ化も何度もされた作品です。(32歳 男性 会社員)

大病院の医師の人間関係や権力争いが垣間見れて面白い。(38歳 女性 会社員)

大学病院の闇を露骨に描いている感じが興味深くて面白いと思います。(41歳 男性 自営業)

医療に関する作品の中でも、社会的な裏側の動きや現場側の葛藤の臨場感に関する描写が極めてリアルかつドラマチックなところが好きです。(20歳 女性 学生)

大学病院での出世における准教授の成り上がりの模様とそれを取り巻く金が入り乱れる様は、何度読んでも圧巻です。知らない方があれば絶対読むべき作品です。(43歳 男性 自営業)

大学病院を舞台に二人の対照的な医師が対峙する物語にドキドキハラハラします。(43歳 女性 主婦・主夫)

結構昔の作品ですが、登場人物が皆個性的でとても魅力的なところが良いです。(45歳 男性 会社員)

この小説には様々な医学会のドロドロした汚い部分や医局制度の悪い部分が描かれていて、色んな視点から描かれているので引き込まれて行きます。何度もドラマ化されて人気が出たのも納得の素晴らしい作品です。(50歳 女性 主婦・主夫)

73人中39人もの方が白い巨塔をおすすめしています。

2位「大地の子」12票

松本勝男は、敗戦直後に祖父と母を喪い、妹と生き別れた。戦争孤児となった少年は、死線をさまよう苦難を経て、中国人教師に拾われ、中国人「陸一心」として育てられる。

しかし、成人した一心を文化大革命の波が襲う。日本人の出自ゆえにリンチを受け、スパイの罪状で労働改造所送りに。終わりのない単調な重労働に明け暮れる日々、一心が思い起こすのは、養父・陸徳志の温情と、重病の自分を助けた看護婦・江月梅のことだった。

Amazon

読者の声

長編かつ目を背けたくなるストーリですが、それでも運命に立ち向かうそれぞれの姿に感動が止まりません。(41歳 女性 自営業)

過酷な状況に何度も放り込まれるも、中国の育ての親の深い愛情、やむなく息子を満州に置いてきてしまった日本の父の後悔など、重いテーマのなか何度も泣かされた。(46歳 女性 会社員)

事実に基づいた作品なのでしょうが、戦争によって狂わされた人生を共に強く突き進む実の親子の姿がいとおしい。(59歳 男性 会社員)

中国残留孤児の問題はニュースで見る限りではあまり孤児の人生が見えてこない。しかし本書は陸一心という一人の人間の壮絶な人生を通して中国で日本人であるということでどんなに苦労させられるのか、偏見や差別を受けてきた実際の孤児たちの気持ちが伝わるものだと思う。歴史的な事実として日本人は知っておくべきでは。(58歳 女性 主婦・主夫)

中国残留孤児の方々がいかに大変な思いをされてきたかが、よくわかると思います。また養父、実父と子の絆を強く感じることのできるドラマではないでしょうか。(42歳 女性 主婦・主夫)

中国残留孤児と言われる人たちはどうして孤児になったのか、どうやって生き抜いてきたのかなど、漠然としか知らなかったことを知ることができる本です。(52歳 女性 パート・アルバイト)

中国残留孤児である一心がどんなに厳しい中で生きて来たのかがみどころです。(53歳 女性 主婦・主夫)

徹底的な取材の上で書かれた、ある中国残留孤児の生涯を描いた超大作。この作者さんは人の善意と悪意を書くのが非常に上手ですが、それが遺憾なく発揮されています。この作者さんにしては珍しくハッピーエンドなのも好きなポイントです。(37歳 女性 パート・アルバイト)

戦時下で中国で孤児となった日本人の兄妹の、過酷な人生を描いた作品です。兄妹は別れ別れになり、兄は中国人夫婦に拾われ貧しいけれど愛情いっぱいに慈しみ育てられます。一方妹は貧農の家に貰われて苦しい生活を送ります。時代のうねりの中で翻弄されつつも強く生きていく姿に涙なしには読めない作品です。(62歳 女性 パート・アルバイト)

虐待されていた中国残留孤児の良夫を陸徳志が助ける場面が感動します。子供ながらにも苛酷な生活を強いられる良夫の子供時代は、読んでいても辛かったので、助けられたときは安堵しました。(40歳 女性 主婦・主夫)

戦後の日本と中国を舞台に、時代の渦に翻弄される中国残留孤児「陸一心」の半生を描いた物語です。上川隆也さん主演のNHKドラマでもおなじみかと思います。山崎豊子さんと言えば徹底した取材で、社会問題に深く切り込んだ作風が有名ですが、大地の子も凄まじい調査と筆の力で作り上げられた壮大なストーリーです。(38歳 女性 自営業)

中国の育ての親のもとで育った子供が中国と日本の架け橋になるところがよい。(35歳 女性 パート・アルバイト)

3位「沈まぬ太陽」7票

広大なアフリカのサバンナで、巨象に狙いをさだめ、猟銃を構える一人の男がいた。恩地元、日本を代表する企業・国民航空社員。エリートとして将来を嘱望されながら、中近東からアフリカへと、内規を無視した「流刑」に耐える日々は十年に及ぼうとしていた。

人命をあずかる企業の非情、その不条理に不屈の闘いを挑んだ男の運命―。人間の真実を問う壮大なドラマが、いま幕を開ける。

「BOOK」データベース

読者の声

理不尽と闘う一人の男性の壮大な物語。御巣鷹山篇は読むのも辛くなりますが、正義や倫理について考えさせられます。(44歳 女性 会社員)

日本航空の墜落事故に関する話もあり航空業界で働く人間関係が面白いです。(63歳 女性 会社員)

当時の社会事情と照らし合わせると、御巣鷹山編のインパクトが強い作品です。そのため、事態の大きさに負けない、取り巻く人間模様を緻密に表現するために、主人公の性格や気質をアフリカ篇で丁寧に描写しています。団体交渉でのストライキ権行使に至る過程は、その後の主人公のターニングポイントといえる場面です。(48歳 男性 自営業)

日本航空の組合闘争や墜落事故など、JALという会社の闇に切り込んだ内容が非常に興味深い。(50歳 女性 主婦・主夫)

日本の空を牛耳る大手航空会社という組織の中で、翻弄されもがき苦しみつつも前を見据え、会社の組織改革と信頼回復に奔走する主人公の姿に胸打たれる。(45歳 男性 会社員)

昭和の時代におきたジャンボ機墜落事故をモデルとなっています。大企業の中の人間模様が描かれており、倫理観を考えさせられる作品です。(52歳 男性 会社員)

大手航空企業を題材とした小説で、社会の困難と立ち向かう人々の懸命な姿勢が尊敬に値します。(25歳 男性 学生)

4位「二つの祖国」5票

アメリカに生まれ、アメリカ人として育てられた日系二世たち。しかし日米開戦は彼らに、残酷極まりない問いを突きつけた。アメリカ人として生きるべきか、それとも日本人として生きるべきなのか――。

ロサンゼルスの邦字新聞「加州新報」の記者天羽賢治とその家族の運命を通して、戦争の嵐によって身を二つに裂かれながらも、真の祖国を探し求めた日系米人の悲劇を描く大河巨編!

Amazon

読者の声

日本、アメリカ、二つの祖国をもつ日系米国人の戦時中の辛さをものすごく感じました。我々現代の人にとってその苦悩は理解しきれないものですが、忘れられないためにも後世に残されるべき1作品であることは間違いありません。(22歳 男性 学生)

太平洋戦争に翻弄された日系アメリカ人の運命を描いた小説で、戦争の理不尽さが身にしみます。(47歳 男性 会社員)

戦時中の話で、今の時代では考えられないような出来事が起こり、登場人物のキャラクターもとても好感が持てる。(49歳 女性 会社員)

強制収容所や日系語学兵など、あまり知られていない日系人の歴史がドラマチックに描かれている点が好きです。また東京裁判の模様も解りやすく表現されていて、戦後史に興味をお持ちの方にはお勧めです。(53歳 女性 自営業)

真珠湾攻撃によって日本とアメリカの2つの国の法の狭間に陥った、ロサンゼルスの日系2世達の困難や葛藤が描かれた作品。日本人の山崎さんが描いた世界観は実際の日系人にとって、日本人メンタリティーが強すぎるといわれてはいるが、強制収容所の事も余り知らない日本人にとって、歴史を知る機会になると思う。(52歳 女性 会社員)

5位「華麗なる一族」4票

業界ランク第10位の阪神銀行頭取、万俵大介は、都市銀行再編の動きを前にして、上位銀行への吸収合併を阻止するため必死である。

長女一子の夫である大蔵省主計局次長を通じ、上位銀行の経営内容を極秘裏に入手、小が大を喰う企みを画策するが、その裏で、阪神特殊鋼の専務である長男鉄平からの融資依頼をなぜか冷たく拒否する。不気味で巨大な権力機構「銀行」を徹底的に取材した力作。

「BOOK」データベース

読者の声

人間関係の感情をリアルなまでに表現しているところが非常に面白いです。(44歳 男性 会社員)

関西の大財閥、万俵家の複雑な人間模様が描かれています。経済小説としても楽しめる長編小説です。(50歳 女性 会社員)

昭和の重厚な家族の話しで、ドロドロとしているところが面白いです。(44歳 女性 主婦・主夫)

映像化もされた言わずと知れた人気作。名門一族の葛藤やドロドロとした部分が描かれていて夢中で読み進めてしまいます。(43歳 女性 自営業)

6位「花のれん」2票

船場に嫁いだ多加は頼りない夫を立ててよく働くが、夫は寄席道楽に耽って店を潰す。いっそ道楽を本業にという多加の勧めで場末の寄席を買った夫は、借財を残したまま妾宅で死亡する。

多加のなりふりかまわぬ金儲けが始まった。金貸しの老婆に取入り、師匠たちの背中まで拭い、ライバルの寄席のお茶子頭を引抜く──。大阪商人のど根性に徹した女興業師の生涯を描く直木賞受賞作

「BOOK」データベース

読者の声

大阪の商人の哲学を描いていてどこかクスッとくるような話が多く商人気質で気前が大きく生き様に惹かれ気持ちになれました。(48歳 女性 主婦・主夫)

おすすめポイントはダメ夫が死亡し、その妻が躍起となって生きていくところです。(41歳 女性 無職)

6位「不毛地帯」2票

拷問、飢餓、強制労働――11年に及ぶ地獄のシベリア抑留から生還した壹岐正は、第2の人生を商社マンとして生きる事を決意する。「商戦」という新たな戦いに身を投じ、戦後日本の高度成長を陰に陽に担った男を活写する、記念碑的長編。

Amazon

読者の声

主人公が旧陸軍の瀬島龍三をモデルにしたと言われて点と現在躍進を遂げている伊藤忠商事もモデルになっている点が好きなポイントです。(52歳 女性 主婦・主夫)

陸軍中佐で大本営参謀であった主人公が、シベリア抑留を経て、日本の商社を動かすダイナミックさがよく描いている(73歳 男性 無職)

7位「運命の人」1票

毎朝新聞政治部記者、弓成亮太。政治家・官僚に食い込む力量は天下一品、自他共に認める特ダネ記者だ。昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材の中で、弓成はある密約が結ばれようとしていることに気づいた。熾烈なスクープ合戦の中、確証を求める弓成に蠱惑的な女性の影が―。

「BOOK」データベース

読者の声

今の日本のマスメディアを体現した作品です。真実よりも視聴率、歪められた事実に弄ばれる人々の人生が見られます。(27歳 男性 会社員)

7位「女系家族」1票

大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。

そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。…遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

「BOOK」データベース

読者の声

女性の表面からは想像もできないような、ドロドロとした感情が鮮明に描かれているところが面白いです。(45歳 女性 自営業)

まとめ

いかがでしたでしょうか。山崎豊子のおすすめ小説をランキング形式で紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

タイトルとURLをコピーしました