帚木 蓬生おすすめ小説ランキング13選【読書好き64人の声を集めました】

精神科医でもあり作家でもある帚木 蓬生。書き手が経験してきたことが作品に影響を及ぼすのが小説というもの。

医師としての仕事をしながら執筆刈る同を行ってきた帚木 蓬生の作品には、医師という職業であるがゆえに描くことができた作品が多く見られます。

今回、読書好きへのアンケート結果をもとに、多数の作品のなかから帚木 蓬生おすすめの小説を人気の高い順に紹介します。

「閉鎖病棟」30票

とある精神科病棟。重い過去を引きずり、家族や世間から疎まれ遠ざけられながらも、明るく生きようとする患者たち。その日常を破ったのは、ある殺人事件だった…。

彼を犯行へと駆り立てたものは何か?その理由を知る者たちは―。現役精神科医の作者が、病院の内部を患者の視点から描く。淡々としつつ優しさに溢れる語り口、感涙を誘う結末が絶賛を浴びた。山本周五郎賞受賞作。

「BOOK」データベース

読者の声

精神科病棟での殺人事件で、患者たち一人一人が描く様々な思いを巡らす内容を見て、患者たちは無念の思いに浸っていたと思いました。(51歳 女性 会社員)

精神病棟に入院する患者たちの過去や現在が丁寧に描かれていて、ストーリーに惹き込まれる。人間味に溢れた物語なのが良い。(26歳 男性 パート・アルバイト)

閉鎖病棟=精神科病棟で発生した殺人事件を軸に、入院患者たちの来し方とその思いを描く秀作。(56歳 男性 無職)

精神病棟の入院患者それぞれが個性的なところが良いです。特にチューさんのキャラが気に入りました。(43歳 男性 会社員)

世間から蔑まされながらも懸命に明るく毎日を生きる患者たちがいる精神科病棟で起きた殺人事件を巡って、患者たちそれぞれが描く様々な思いを巡らすさまが恐ろしい。(39歳 男性 会社員)

人々から目の当てられることが少ない精神病院の患者に焦点をあてた作品。(27歳 女性 主婦・主夫)

閉鎖病棟は、精神科病棟で発生した殺人事件の犯人を追求する中で精神科病棟の患者たちの思いを赤裸々に描いた作品であり、実際に精神科医として勤務していた箒木蓬生が綴っているのでリアル度が高く2度も映画化された作品です。(49歳 女性 会社員)

精神科病棟の、長期にわたる入院の現実をよく理解できます。これを読んでから映画を見るのがおすすめです。(39歳 男性 自営業)

精神科医である帚木さんが書いたリアルな精神病院の話で人間の描き方が面白かった。(39歳 男性 会社員)

本を読んでいるのにいつのまにかその世界に入って体験しているようなハラハラする感じがすごい!考えさせられたり学んだりすることも多い。(36歳 女性 主婦・主夫)

サスペンスなのか人間ドラマなのかどちらともいえる不思議な作品でした。映画化もされていてこちらの出来も素晴らしかったです。(31歳 男性 会社員)

精神科単科病院の中の事を、温かく描いた映画だったのがよかったです。(55歳 男性 会社員)

物語の場が精神科の閉鎖病棟なので、暗く苦しい話かと思いきや、個性的なキャラクターがハートフルに描かれており、優しさと感動に包まれる小説。(44歳 女性 自営業)

簡単に言えば精神病院の精神患者さんたちの日常の物語ですが中身はとても濃くありのままの人間模様が描かれています。人、一人一人が丁寧に書かれていて涙なしには読めないとても感慨深い作品でした。(20歳 男性 パート・アルバイト)

過去の傷と向き合いながら生き抜こうとする登場人物たちのドラマの面に感動した。(21歳 男性 学生)

病院の内部を患者の視点から描く小説です。内容にはまってしまいます。(39歳 男性 会社員)

主に精神病院の話。障害者や社会的弱者と呼ばれる人たちのほうがまともだと感じられた。(37歳 女性 主婦・主夫)

精神科閉鎖病棟の中の人間模様が描かれている。私たちが実際に見たことのない空間を精神科医である作者が描いており、読む前に抱きがちなネガティブなイメージを超えて、シチュエーションや登場人物の人間味が伝わる温かい物語であるところ。(44歳 女性 主婦・主夫)

精神科の閉鎖病棟で明るく生きようとする患者の姿は、私の経験上現実にもよく見られるようなものなので共感できました。(29歳 男性 無職)

人の汚いところが鮮明に描かれているところ。途中、報われない気持ちになるところもポイント。(31歳 女性 自営業)

健常者から狂人(精神疾患者)への剥き出しの偏見が詳細に描かれた傑作です。(50歳 女性 自営業)

映画化もされましたが、患者たちのキャラクターが、現役医師ならではの描き方をされています。(46歳 男性 主婦・主夫)

映画化もされた今作の見所は、精神病というカテゴライズとの社会のあり方、ひいてはレッテルについて考える事で、実は身近な「価値観」の話だと気づくところです。(32歳 女性 自営業)

精神病患者が明るく、かつ殺人事件を追っていくなかなか他ではないストーリーが面白い(47歳 男性 会社員)

精神科の閉鎖病棟に生きる人々の群像劇と殺人事件の謎解きが見事に噛み合った一級のエンターテイメント(60歳 男性 自営業)

映画になったから薦めやすくなったのですが、当時は精神科病棟の話しというと敬遠されがちでした。作者の描写が何となく好きなのです。(51歳 女性 パート・アルバイト)

精神科病棟でおきた殺人をめぐる物語から、精神疾患における様々なことを考えさせられました。(43歳 女性 主婦・主夫)

精神科の閉鎖病というという、普通の生活とは切り離された空間の中で巻き起こる事件と、タイトルの雰囲気とは180度異なるストーリーに胸を揺さぶられるため。(27歳 女性 会社員)

精神科病院を舞台にしているのですが、患者さん同士の友情が詳細に描かれ、殺人事件が起きますが、犯人に同情を覚えてしまうほど作品にのめりこんでしまう作品です。(62歳 男性 会社員)

精神科の病院の話で少し重い空気もありながら、人が生きることを描いていて心に残りました。(30歳 女性 会社員)

「三たびの海峡」7票

「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。「二度目」は愛する日本女性との祖国への旅。地獄を後にした二人はささやかな幸福を噛みしめたのだが…。

戦後半世紀を経た今、私は「三度目の海峡」を越えねばならなかった。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く山本賞作家の本格長編。吉川英治文学新人賞受賞作品。

「BOOK」データベース

読者の声

日本に連行された朝鮮人の半生がリアルに描かれていて面白いです。(23歳 男性 パート・アルバイト)

炭鉱が行われている九州の北側を舞台とした作品で少し古くさい雰囲気があるものの人の温かさや生き方、国を越えた姿など若干の社会情勢にも触れた展開が描写されている作品です。(35歳 男性 会社員)

朝鮮出身の男が強制労働をさせられる。被害者と加害者では捉え方が異なる。簡単には水に流せない。(46歳 男性 会社員)

太平洋戦中、朝鮮半島から連れてこられた強制労働者の物語。狂気の歴史に翻弄されながら生きていく人の心象が読みどころです。   (52歳 男性 会社員)

朝鮮半島での強制労働の実態が想像できて、暗い過去が分かる点で、歴史の重大さを感じ取れます。(28歳 男性 会社員)

ドキュメンタリータッチの目を向ける必要性を感じさせられた反日小説。(48歳 女性 主婦・主夫)

三度海峡を渡った男の人生と歴史が描かれている壮大な世界観が胸に響きます(45歳 女性 自営業)

「臓器農場」6票

新任看護婦の規子が偶然、耳にした言葉は「無脳症児」―。病院の「特別病棟」で密かに進行していた、恐るべき計画とは何か?真相を追う規子の周囲に、忍び寄る魔の手…。

医療技術の最先端「臓器移植」をテーマに、医学の狂気と人間の心に潜む“闇”を描いた、サスペンス長編。現役医師としてのヒューマンな視線、山本周五郎賞作家の脂の乗り切った筆致が冴える、感動の名作。

「BOOK」データベース

読者の声

臓器の事について詳しくなりたい方や臓器の事について勉学したい方にお薦めになります。(28歳 女性 会社員)

医療のド素人にも臓器移植の別の側面について考えさせられる小説である点です。また、その後の作品でも言えることですが、人間の尽きることない欲望について見事に描かれていると思います。(45歳 女性 会社員)

臓器移植をテーマに描かれていて面白い。また恐ろしい真実が出てきたりと面白いミステリーだった。(46歳 女性 主婦・主夫)

臓器提供者について考えさせられた。無脳症の人間から臓器提供されることの是非も考えてみたい。(50歳 女性 自営業)

臓器移植をテーマに、近未来に起こりうる危険に警鐘を鳴らす医療サスペンス。(56歳 男性 無職)

闇で臓器移植を行っている病院の話で、グロテスクなだけの話ではありません。命の尊厳、人間の優劣について深く考えさせられる物語でした。(44歳 女性 会社員)

「逃亡」4票

1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。

本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった…。「国家と個人」を問う日本人必読の2000枚。柴田錬三郎賞受賞。

「BOOK」データベース

読者の声

戦時中憲兵だった自身の父をモデルにした傑作冒険小説で、実話に基づいたその面白さとスリル感は他の国内冒険小説の追随を許しません。(48歳 男性 自営業)

旧日本軍の憲兵隊として香港に駐留していた守田軍曹が主人公の小説。(25歳 男性 会社員)

この作品は、ある事を境に事件に巻き込まれていく先が知りたくなるストーリーです。(42歳 女性 無職)

守田軍曹が命懸けで帰国したのに、批判されるのは無残と思いました。(63歳 男性 団体職員)

「白い夏の墓標」3票

パリで開かれた肝炎ウィルス国際会議に出席した佐伯教授は、アメリカ陸軍微生物研究所のベルナールと名乗る見知らぬ老紳士の訪問を受けた。かつて仙台で机を並べ、その後アメリカ留学中に事故死した親友黒田が、実はフランスで自殺したことを告げられたのだ。

細菌学者の死の謎は真夏のパリから残雪のピレネーへ、そして二十数年前の仙台へと遡る。抒情と戦慄のサスペンス。

「BOOK」データベース

読者の声

緊張感もありますし切ない気分になりますが、読み終わると余韻が残る作品です。(38歳 男性 会社員)

風景のデイテールの描写がとても綺麗で、行った事のない場所でもその場にいるかのような没入感。(39歳 男性 会社員)

緊張感の漂うストーリーから愛の物語に変わっていくおもしろいストーリー構成になっている作品です。(20歳 女性 学生)

「安楽病棟」3票

深夜、引き出しに排尿する男性、お地蔵さんの帽子と前垂れを縫い続ける女性、気をつけの姿勢で寝る元近衛兵の男性、異食症で五百円硬貨がお腹に入ったままの女性、自分を23歳の独身だと思い込む女性…様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死。

理想の介護を実践する新任看護婦が気づいた衝撃の実験とは?終末期医療の現状と問題点を鮮やかに描くミステリー。

「BOOK」データベース

読者の声

高齢化社会となった今も終末期医療について安楽死の是非を問う考えさせられる作品。(48歳 女性 主婦・主夫)

現代の高齢化社会にピッタリの作品。安楽死、痴呆について細かく書かれていて、2つの視点から描かれているのもリアルです。(40歳 男性 パート・アルバイト)

ミステリー的な要素よりも安楽死に関して是非を問うノンフィク要素が強く魅力的です。(44歳 男性 会社員)

「日御子」2票

代々、使譯(通訳)を務める“あずみ”一族の子・針は、祖父から、那国が漢に使者を遣わして「金印」を授かったときの話を聞く。

超大国・漢の物語に圧倒される一方、金印に「那」ではなく「奴」という字を当てられたことへの無念が胸を衝く。それから十七年後、今度は針が、伊都国の使譯として、漢の都へ出発する。

「BOOK」データベース

読者の声

古代日本を舞台にした当時の通訳一族の年代記。当時の船旅の過酷さや、口噛み酒や、古代料理の描写に感動します。(42歳 男性 会社員)

卑弥呼といえば歴史上で誰もが知っている人物ですが、邪馬台国がどこにあったのか、どのような人物だったのか、その多くは謎に包まれています。この作品は、この時代に代々通訳を務めた一族の眼からみた卑弥呼を描いています。卑弥呼の秘密に迫る作品なので、大人だけでなく、中高生にすすめたい作品です。(48歳 女性 会社員)

「エンブリオ」2票

エンブリオ―それは受精後八週までの胎児。天才産婦人科医・岸川は、人為的に流産させたエンブリオを培養し臓器移植をするという、異常な「医療行為」に手を染めていた。

優しい院長として患者に慕われる裏で、彼は法の盲点をつき、倫理を無視した試みを重ねる。彼が次に挑むのは、男性の妊娠実験…。神の領域に踏み込んだ先端医療はどこへ向かうのか。生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作。

「BOOK」データベース

読者の声

精神科医でもある作者ならではの、生命倫理に迫った作品で考えさせられます。(48歳 男性 会社員)

生命の尊厳を揺るがす衝撃の問題作が、興味をしめして、くせになる小説です。(41歳 女性 パート・アルバイト)

「ソルハ」2票

1996年9月27日、アフガン政権崩壊。タリバンが首都カブールを制圧―生まれたときから戦争が日常の風景だった少女ビビは、初めてタリバンの厳しい監視下に置かれた生活を送ることに。ビビは何を決意し、生きる支えを持ち続けたのか。若い人へ向け、遺言の意を込めて放つ、渾身の一冊

「BOOK」データベース

読者の声

日本で暮らしていると知ることができないアフガンに関する壮絶な事実を知れる。(20歳 女性 パート・アルバイト)

戦禍のアフガニスタンで、未来を見続けて成長していく一人の少女・ビビの物語です。当たり前のことが当たり前にできる幸せ。自由なくして本当の平和とは言えないこと、懸命に生きるビビの姿を通して改めて考えられさせられます。(26歳 女性 会社員)

「インターセックス」2票

「神の手」と評判の若き院長、岸川に請われてサンビーチ病院に転勤した秋野翔子。

そこでは性同一障害者への性転換手術や、性染色体の異常で性器が男でも女でもない、“インターセックス”と呼ばれる人たちへの治療が行われていた。「人は男女である前に人間だ」と主張し、患者のために奔走する翔子。

やがて彼女は岸川の周辺に奇妙な変死が続くことに気づき…。命の尊厳を問う、医学サスペンス。

「BOOK」データベース

読者の声

精神科医でもある著者が「性分化疾患(インターセックス)」をテーマにした勉強になる本です。(59歳 男性 自営業)

性同一性障害の問題を抱える人に、男女という二つの性以外の答えを考えさせられました。(43歳 女性 主婦・主夫)

「悲素」1票

一九九八年、和歌山市内の夏祭りでカレーを食べた住民六十名以上が中毒症状を呈し、四名が死亡した。県警から、毒物中毒の第一人者である沢井直尚九州大学医学部教授のもとに、協力要請が入る。

現地入りした沢井は、事件の深刻さを前に誓う―本物の医学の力で犯罪をあぶりだすと。被害者たちの診察と診療録の解析の果てに浮上する、小林真由美の保険金詐取疑惑と過去の事件、戦慄の闇。

「BOOK」データベース

読者の声

冤罪ではないかという話もあるが、本書を読んでいるとそうは思えなくて複雑な気持ちになる点が人間味があり、ポイントです。(29歳 男性 自営業)

「聖灰の暗号」1票

七百年の眠りから「手稿」が目を覚ます。南仏トゥルーズの図書館に、その文書は保管されていた。監視の眼、図書館長の死、黙して語らぬ男…。信仰の極みを問う歴史エンターテインメント。

「BOOK」データベース

読者の声

キリスト教の一派でありながら、カトリックから弾圧され抹殺されたカタリ派についての古文書を探り当てた歴史学者・須貝がその歴史を紐解くことで事件に巻き込まれていくサスペンス。フィクションとノンフィクションを上手く織り交ぜ、読みだしたら止まらない面白さです。(50歳 女性 主婦・主夫)

「ヒトラーの防具」1票

東西の壁が崩壊したベルリンで、日本の剣道の防具が発見された。「贈ヒトラー閣下」と日本語で書かれ、日本からナチスドイツに贈られたものだという。この意外な贈り物は、国家と戦争に翻弄されたひとりの男の数奇な人生を物語っていた―。

1938年、ベルリン駐在武官補佐官となった日独混血の青年、香田光彦がドイツで見たものとは、いったい何だったのか。

「BOOK」データベース

読者の声

ベルリンに赴任した日本人青年武官の目から見た第二次大戦におけるドイツや日本の敗戦までの様子が描かれている。(62歳 男性 無職)

まとめ

いかがでしたでしょうか。帚木 蓬生のおすすめ小説を紹介しました。ぜひ作品を手に取って読んでみてください。

タイトルとURLをコピーしました