「ゴーストハント」霊能者達が怪事件に挑む【あらすじ・感想】

「ゴーストハント」がどのような作品なのか、読者によるあらすじと感想です。


出典:https://www.amazon.co.jp

「ゴーストハント」を読んだきっかけ

最初にゴーストハントを知ったのは、小説ではなくコミカライズされた漫画の方でした。当時読んでいた小学生向けの少女漫画の雑誌で連載されていましたが、少女漫画とは思えないような本格的ホラー漫画に驚くと同時に、夢中になって読んでいました。

原作小説は絶版となっていましたが、2010年に大幅な改稿を加えて再刊行され、入手することができました。

どんな小説?

「ゴーストハント」は、著者・小野不由美のホラー小説です。元々は1990年前後に「悪霊シリーズ」というシリーズ名でライトノベルとして出版されましたが絶版となり、2010年に「ゴーストハント」と改題して再刊行されました。

元がライトノベルなので恋愛要素もあり文体も軽くなっていますが、主な内容は本格的なホラー小説です。個性の強い霊能者達が次々と怪事件に挑んでいきます。

あらすじ

取り壊すと必ず事故が起こると噂されている木造の旧校舎。高校1年生・谷山麻衣は、旧校舎の怪事件を調査しに来ていた、心霊現象の調査事務所「渋谷サイキックリサーチ」のカメラを不慮の事故で壊してしまい、調査員・リンさんの代わりとして、所長・渋谷一也、通称ナルの手伝いをすることになりました。

「旧校舎には幽霊が出る」という噂もあり、渋谷サイキックリサーチ以外にも集められた霊能者4名。彼らの目の前で、謎の現象が次々と発生します。突然開かなくなる扉、鳴り響くラップ音、抜け落ちる天井。除霊に対する反発だと思われたそれらの現象はしかし、ナルの調査により原因は地盤沈下によるものだと判明します。

彼らが撤収した直後、教室で授業を受ける麻衣の目の前で、旧校舎は崩落しました。 その後、ナルからの電話で、麻衣は渋谷サイキックリサーチで事務員としてアルバイトをすることとなります。霊能者ではなく「ゴースト・ハンター」を名乗る彼らと共に、ポルターガイスト現象が頻発するという洋館の調査に赴き、麻衣の高校で顔を合わせた霊能者4名と再会します。

高野山の坊主・滝川法生(通称ぼーさん)、巫女の松崎綾子、霊媒師の原真砂子、神父のジョン・ブラウンと、多様な面子が揃いますが、激しさを増す現象の解決のため、次第に彼らは協力し合い、原因となる悪霊の除霊に成功します。

それ以来、彼らは事件の度に互いに協力し合うようになりました。 事件を重ねていくうちに、麻衣の不思議な能力にナルが気が付き、実験の結果潜在的な超能力者であることが発覚します。

直感が鋭く、信頼性のある夢の内容で、事件解決に貢献していくようになります。 事件の最中、麻衣は不思議な夢を度々見ていました。夢にはナルが登場しますが、普段の傲岸不遜・傍若無人な態度とは全く異なり、柔らかく微笑みながら、事件解決のヒントを提示して麻衣を導いていきます。そんなナルを見て、麻衣は次第にナルに恋愛意識を持つようになっていったのです。

読んだ感想

ホラーとしては漫画で読んだ方がインパクトが強く、あまりの怖さに当時小学生だった私はトラウマを植え付けられ、大人になった今でも風呂場や天井の隅が怖く感じます。

漫画は読み返す気になりませんが、小説の方は既に何度も繰り返し読んでいます。それくらい、話がしっかりと作り込まれていて、ストーリーに引き込まれます。

最初に読んだ時には全く気付きませんでしたが、再読すると、かなり最初の方から結末に対する伏線が張り巡らされていることに気付きました。それ以外にも、超能力や幽霊に対する解説がかなりしっかりしていて、うんちく好きの人間にはたまらない作品となっています。

しっかりとした知識を土台としながら、女子高生・麻衣の一人称で話が進むので、さくさくと読んでいくことができます。しかし、とにかく話が怖いので、ホラーが大丈夫な人にしかおすすめできません。

Amazonや楽天で購入して読むことができます。電子書籍はありません。

他の電子書籍サイトでも「ゴーストハント」の電子版は読むことができません。

honto では、紙の本を購入することができます。

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